2023.3.21(火)有志山行_小谷山

【コース】

10:05戦国歴史資料館~10:37番所跡~11:00赤尾屋敷跡~11:25大広間跡~11:30京極丸~11:54山王丸跡~12:03清水谷分岐~12:20小谷山12:4213:03福寿丸跡~13:15山崎丸跡~13:30戦国歴史資料館

5.6km

資料館手前から見た小谷山
資料館手前から見た小谷山

【山行レポート】

4回表、佐々木朗希がメキシコ打者に3ランを打たれ、日本が0-3とリードされた。WBC準決勝の中継をカーテレビで観てた、ちょうどその時、滋賀県長浜市の戦国歴史資料館に着いた。午前905分、我々は車を離れた。

 

そう。我々は山登りに来たのだ。野球は気になるが、小谷山(おだにやま、494m)を登るのだ。山登りの前に、資料館に300円払って、この山に居城した浅井(あざい)三代の歴史をざっと学んだ。3代目長政は織田信長軍に攻められ29歳で自刀したことを展示していた。「ふーん、29歳で死んだのか。若いなあ」「お市の方(長政の妻)って美人らしいよ」って感想を言い合う。

 

1005分、追手道と呼ばれる東尾根を北へ登り始める。この道は幅2mあり歩きやすい。誰かが「馬が荷を運び、その横に兵がつくから、この道幅になったんじゃないか」と適当なことを言う。

 

10時37分、番所跡に着。ここから小谷城の城内に入る。西側に眺望が開けた所に、田んぼにこんもりと立つ虎御前山(とらごぜんやま)が見えた。虎御前山は小谷山より低い。「この山に信長が本陣をかまえ、こちら側と対峙したんやな。なるほどなあ」と、気分はブラタモリである。東尾根をさらに進むと、南側に眺望が開けた所に出た。ここから冠雪している伊吹山を見ることができた。

 

10時48分、お茶屋跡という曲輪(くるわ)に着いた。ここからフラットな面に整地された曲輪が続く。1100分、赤尾屋敷跡に着。浅井長政が自害した場所だ。おりしも赤いツバキが咲いていた。誰かが「散り椿って首から落ちるもんね」と言う。季節の花も空しく感じる。

 

1107分、桜馬場跡に着。ここでNHK大河ドラマ『江』(2011年)のロケ風景の写真が掲示されていた。写真には市を演じた鈴木保奈美の姿があった。「鈴木保奈美と結婚して離婚した、あの人誰やったかなあ」「ほら、あれ、とんねるずの……」とすぐに、その芸人の名前が出てこない。おじさん・おばさんの会話である。

 

などとぐだぐだ話しながら大広間跡、本丸跡、大堀切跡、京極丸跡、山王丸跡、六坊跡を通過し、清水谷分岐を越えると西に折れ、長い階段上りになった。午後020分、山頂に着く。山頂は大嶽(おおつぐ)城跡になっている。小雨がパラパラ降りだしたので、そそくさと昼食を済ませ、042分下山開始。

 

下山コースは西尾根を南に下った。西尾根の曲輪は福寿丸跡と山崎丸跡の二つしかない。二つとも越前の朝倉義景が造営した。メインストリートの東尾根は浅井家が要塞を築き、サブストリートの西尾根は援軍の朝倉家が守ったということが、歩きながら地形的に実感させられた。

 

1時30分、車を停めてあった戦国歴史資料館に戻る。3時間25分の歴史ハイクを堪能した。エンジンをかけるとカーテレビは、逆転サヨナラタイムリーを打った村上宗隆のインタビュー映像を流していた。

 

【参加者】

会員3人

 

※浅井家の系図は、小谷城戦国歴史資料館のパンフより